あなたのサービスを売ったり、何かを伝えたりしたいときには、自分の価値観をはっきりと伝えるべきです。なぜなら、人は共感によって感動し、思いが伝わる生き物だからです。つまり、あなた自身の価値観が丸裸になっていなければ、どれだけ伝えようとしても届きにくいです。
サービスを届けるためにも、まずは自分自身の現状を知ることが大切です。
そこで、今回は自分自身の見せ方以前の”あり方”を探求する「20答法」という方法を解説します。
20答法とは
「20答法」とは、とはアメリカの心理学者であるクーンとマックパーランドが作成した自己分析のテストです。
そのときの心理状態やその人の成熟度を知る手がかりに使えるものです。
自己分析以前に、今現在のあなたの様子が明らかになります。
やり方
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方法や分析法を知ってしまうと、効果が薄れるおそれがあります。
必ず紙とペンと平らな机を用意してワークができる環境を整えてください。
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やり方は凄くシンプルで、ワークは計12分間で終わります。
そして、以下の2つの質問に答えていきましょう。
問2:「私は~~~(な)人を求めています。」という形式で、あなたが求めたり必要としたりする人の特徴を、思いつくがままに書き出してください。
各6分間、タイマーをかけて実践してください。
20個書ければ十分ですが、あまり気にせず進めましょう。7個くらい書いていくと、結構思いつかなくなってくると思います。でもそこでやめずに、時間いっぱいひねり出して書いてください。
スマホのメモなどでもワークを行うことはできますが、紙とペンを使って書くことをおすすめします。手を動かしてワークを行うことであなた自身のことをより正確に整理することができるからです。
また、その紙は誰かにみせるものではありません。
少し恥ずかしいことやいつものあなたなら絶対言わないことも、思いついたら書き出してください。
ワークの効果が薄れることを避けるため、ここから先は実践した方のみご覧ください。
分析方法
分析をするまえに少しだけ準備をしましょう。
書き出した項目のうち、上から順番に5項目ごとに区切ってください。5番目、10番目、15番目、20番目に目印をつければそれで十分です。
各項目に現れること
書き出した順序によって、あなたの現状がわかります。
これらを概観することで、なんとなく新しい自分に気づける人も多いでしょう。
1番目~10番目
ここに現れるのは、あなたの表層心理と呼ばれるものです。
つまり、あなたが周りから思われていることが現れます。
11番目~15番目
ここに現れるのは、あなたの欲求です。
つまり、あなたがどこかで知っている自分のことが現れます。
16番目~20番目
ここに現れるのは、あなたの本質です。
つまり、あなたが無意識のうちに思っていることが現れます。
ここからわかること
1つ目
まず、書き出したもののうち、どのあたりから内面に関する情報が出始めたかを見てください。
内面的な情報がなかなか出ない人には、どのような特徴があるのでしょうか。
その特徴は大きく分けて次の2通あると考えられています。
① 「幼い側面」が強く作用している場合
② 自分を抑圧している場合
①について。たしかに幼稚園の子ども達が、
『私は常に冷静で、物事を行う上で慎重な傾向があります…。』とは言わないですよね。
②の場合は、自分を表現することに何かしらの障害を感じている場合が多く、
素直になれない人に多いと考えられています。
しかし、20答法を実施して、すぐに内面に関する情報が出てくる人もいます。
この場合は、かなり精神的に成熟していることが予想できますが、社会とのつながりが希薄な傾向にもあると考えられています。
それは自分を分析する能力が長けているため、他人も分析する傾向にあるからです。
したがって、周囲の人からは
・(この人、)面倒くさい…。
・(この人、)やっかいだな…。
という印象をもたれ、自然と人間関係が希薄になりやすいと考えられています。
さらに、社会生活にあまり溶け込めていない可能性もあるとも読み取れます。
溶け込めていないとまで言わなくとも、少なくとも内向的な性質があるとはいえるでしょう。
2つ目
挙げた項目のなかに”持ち物”が多い人は、自分の価値を『モノ』で判断する傾向が強いです。
”持ち物”とはつまり、肩書きや経歴・学歴、スキル、身分などを指します。
印象やイメージよりも、目に見える形で無意識的に物事を判断している結果、今回のワークにおいてもそれが現れているといえます。
つまり、自分の価値を見いだせず、ものや実績など目に見えるものに価値を求める傾向にあるようです。
3つ目
最後に3つ目です。あなたの本質的な性質についてみていきます。
書き出した言葉がポジティブかネガティブかを見てください。
出ている言葉がポジティブなら、あなたの自己肯定感・メンタルはいい傾向にあるといえるでしょう。
一方で、16番以降(本質部分)での表現は新たな気づきがうまれるかもしれません。
下位になってもポジティブな人は、承認欲求があふれている場合があるタイプ
下位ではポジティブだが上位ではネガティブになっている人は、淡々と成果にコミットできるタイプ
このようにいえるでしょう。
最後に
今回の20答法を通して「自分という人間を、自身がどのように評価しているか」が見えてきたのではないかと思います。自分の性格や考え方を知って、自分自身の理解を深められると良いですね。